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アメリカの悲惨なインターネット事情!100Mbpsに2万円?
世界で始めてインターネットと呼べるネットワークを構築したのがアメリカ合衆国です。
最初は各研究機関や大学などを繋ぐだけの小規模なネットワークでしたが、今は世界中を接続する超巨大ネットワークに成長しました。
そんな中アメリカは、インターネットの中枢と言える国と呼べます。
世界中のインターネットと接続を可能にするサーバーが、いくつも存在し、Google、Yahooと言ったインターネット業界で世界的に有名な会社もすべてアメリカの会社です。
そんな、インターネットの中核と呼べるアメリカですが、インターネット環境は必ずしも良くはありません。
日本と比較すると月額料金も高額で、回線速度を遅いサービスを使っている人が大勢います。
なぜ、アメリカのインターネット回線はここまで質が悪いのでしょうか?
それは、巨大な国土に秘密があります。
この記事ではアメリカのインターネット事情についてまとめてみました。
100Mbpsに2万円?アメリカのインターネットは高い!
アメリカのインターネットは遅いだけではなく、とにかく高額です。
プロバイダによっても料金はまちまちですが、20Mbpsのインターネットで1ヶ月約$50、日本円で5,000円ほど払う必要があります。
これが、50Mbpsとなれば$100 (約10,000円)、100Mbpsで1ヶ月に$200 (約20,000円)も支払わなければいけません。
日本で、100Mbpsの20倍の速度を誇る2GbpsのNURO光は1ヶ月5,000円以下で使えます。
つまり、アメリカでは日本と比べると、20倍遅いインターネットのために、4倍高い料金を支払う必要が出てきます。
競争の無い平和な国アメリカ・独占でインターネットは高くなる!
日本でプロバイダ選びと言うと、「たくさんありすぎて、どれにしたら分かんない!」が常識となっています。
しかし、アメリカ合衆国ではそんな心配は無用!選択肢が少ないので迷わずに契約ができます。
もちろん都心ほどプロバイダの選択肢は多くなりますが、数社の中から選ぶ程度となります。
少し都心から離れると選択肢は1~2つぐらいに減ってしまいます。
アメリカのプロバイダ業界は合併を繰り返した結果競争相手がほとんどいなくなり、結果として価格競争が行われなくなりました。
競争が無いので、インターネットの料金も高いまま。
もし日本のプロバイダ業界がアメリカに参入すれば、アメリカで激震が起こり、一気に価格競争が活性化するはずです。
広大な土地に巨額のインフラ整備費
ご存知の通りアメリカは日本と比べると、とてつもなく広い国です。
日本の約25倍のという広大な国土を誇ります。
しかし、人口はと言うと約3億人。日本の約3倍程度しか人が住んでいません。
アメリカは都会なイメージを持っている人も多いと思いますが、広大な土地に人々が分散して暮らしているので、
ほとんどの地域が田舎なのです。
そのため、インフラの整備費が巨額に膨れ上がります。
もちろん電気、水道などの基本的なインフラは世界有数の先進国なので、きちんと整っています。
しかし、比較的新しい技術である光ファイバーとなるとすぐに敷設はできません。
日本でさえ全国に光ファイバーを敷設するのに苦労しているのに、25倍の国土を持つアメリカでは想像がつかないほど大変な事業です。
国土が広いというのは決して良い事だけではないのです。
アメリカのインターネット回線
アメリカでは主に以下のようなインターネット回線が使われています。
- DSL
- Fiber
- Cable
- Satellite
もちろん、日本と同じようにスマホなどのモバイルインターネットも広く利用されています。
しかし、今回は固定インターネットに絞って解説したいと思います。
DSL
アメリカでDSLと言うと、一般的にはADSLが使われています。
既存の電話線を使った通信方式のため、導入工事などが必要ありません。
ただ、技術的にはADSLと全く同じものなので、速度が遅いのが難点でしょう。
アメリカの場合、光ファイバーの普及率が非常に低いので、もしCable(ケーブルテレビ)回線が使えない場合、DSLを選ばざる負えないこともあります。
そのため、日本と比較してもADSLの利用率はいまだに高いと言われているのです。
また、ADSLは長距離にとても弱く、電話局の局舎から離れている場合、速度が極端に遅くなったり、使用自体できないこともあります。
CableもDSLも使えない場合、選択肢としてはSatelliteやMobileしか無いでしょう。
DSL internetのメリット
- 提供エリアが非常に広い
DSL internetのデメリット
- 通信速度が遅い
- 局舎から離れていると使えない事がある
Fiber(ファイバー)
Fiberとは、日本で言う光ファイバーをのことで、通信速度が非常に速いのがメリットです。
日本と同様、アメリカでも次世代インターネットの主流となると言われています。
最近ではGoogleが光ファイバーを使ったインターネットサービスであるGoogle Fiberの提供を開始し話題になりました。
ただし、アメリカの場合、日本と比べると光ファイバーのインフラ整備が非常に遅れています。
そのため、提供エリアは非常に狭いです。
例えば、アメリカ有数の大都市であるイリノイ州のシカゴでも、エリアカバー率は21%程度しかありません。
テキサス州のダラスでも61%に留まっています。
※2020年現在
また、他のインターネットサービスと違い、工事が必要となります。
例えば、DSLは電話線なので、一般的な住宅であれば工事がいりません。
Cableに関しても、壁に同軸コネクタがあらかじめ設置されている事が多いので、工事は必要ないでしょう。
しかし、光ファイバーの場合、引き込み工事が必要となってしまいます。
ただ、集合住宅などですでに光ファイバーが入っている場合、引き込み工事が必要ない場合もあるでしょう。
この辺は、日本と全く同じで、建物の所有者が導入するかどうかを判断します。
Fiber internetのメリット
- 通信速度が非常に速い
Fiber internetのデメリット
- 事業者の選択肢が少ない
- 提供エリアが狭い(大都市でしか使えない)
- 光ファイバーの引き込み工事が必要
Cable(ケーブル)
日本では東京スカイツリーなどから電波を受信しテレビを視聴できます。
しかし、アメリカでは、あまりにも国土が広いため、そもそもテレビの電波が自宅に届かないエリアが非常に多いのです。
そのため、テレビを見るために、ほとんどの家庭ではケーブルテレビを導入しています。
日本とは違いケーブルテレビの普及率が非常に高いため、ケーブルインターネットも全国規模で利用可能です。
ただ、デメリットとしては事業者の選択肢が少ないことです。
日本でも同じなのですが、ケーブルテレビ事業者は地域ごとに提供されていることが多いでしょう。
アメリカ全国規模でみれば事業者の数は多いのですが、自分が住んでいるエリアに絞ると事業者の選択肢は少なくなります。
Cable internetのメリット
- 提供エリアが広い
- 比較的速度が速い (Fiberには劣る)
Cable internetのデメリット
- 事業者の選択肢が少ない
Satellite(サテライト)
Satellite(サテライト)とは衛星のことで、一般的に「人口衛星」を意味します。
つまり、Satelliteインターネットでは自宅のベランダや庭にサテライト用のアンテナを取り付けし、通信を行います。
停止衛星を利用したサービスとなり、提供エリアの制限をあまりうけないため、全国規模で利用できます。
ただ、デメリットとして速度が遅い傾向にあります。
通信データを一度、宇宙に飛ばして、地球に戻ってくる間に、かなりに時差が生じてしまいます。
もちろん、電波なので光の速さで移動することができるのですが、それでも地上と比較すると時間差は多い伊野です。
最大でも25Mbps程度なので、ヘビーユーザーには不向きでしょう。
また、提供事業者が少ないことも難点です。
HughesNetやViasatなど限られた事業者しか提供していないため、選択肢が非常に少なくなります。
Satellite internetのメリット
- 提供エリアが広い
Satellite internetのデメリット
- 速度が遅い
- 事業者の選択肢が少ない
アメリカのISP(通信事業者)
アメリカで主流のInternet Service Provider(通信事業者)をご紹介します。
Verizon
社名 | Verizon Communications Inc. |
---|---|
本社 | ニューヨーク州ニューヨーク市 |
提供回線 | Mobile, DSL, Fiber |
提供エリア Mobile |
アメリカ全土 |
提供エリア |
バーモント州 ニューヨーク州 マサチューセッツ州 コネチカット州 ロードアイランド州 ニュージャージー州 メリーランド州 ペンシルバニア州 デラウェア州 バージニア州 ワシントンD.C. |
提供エリア Fiber |
ニューヨーク州 |
携帯電話通信の大手4社の一つ。Fiber InternetやDSLも提供しています。
2017年にYahooアメリカを正式に買収し、日本のYahoo! Japanとも深くかかわっています。
2005年に光ファイバーを使ったインターネットサービスである「Verizon Fios」の提供を開始。
最大速度は940Mbpsとなっています。
Mobileに関してはアメリカ全土で提供していますが、Fiber、DSLに関しては本社があるニューヨーク州を中心に東海岸沿いの州でしか提供されていません。
AT&T
社名 | AT&T Inc. |
---|---|
本社 | テキサス州ダラス |
提供回線 | Mobile, DSL, Fiber |
提供エリア Mobile |
アメリカ全土 |
提供エリア |
ウィスコンシン州 |
提供エリア Fiber |
ウィスコンシン州 |
アメリカの通信事業者で最大手の会社です。
モバイル系に関してはVerizonと競合関係にありますが、固定インターネットに関しては提供エリアが全く違うため、競合が避ける形となっています。
かつては日本にも子会社がありましたが、複数の日本の大手通信事業者に株式譲渡を行っており、現在は消滅しています。
T-Mobile US
社名 | T-Mobile US, Inc. |
---|---|
本社 | ワシントン州ベルビュー |
提供回線 | Mobile |
提供エリア Mobile |
アメリカ全土 |
ドイツテレコムの子会社で、アメリカ第3位の携帯通信事業者。
2020年にアメリカ第4位のSprintとの合併が決まっており、AT&TやVerizonと対等に戦える規模に成長しています。
2013年に日本のソフトバンクグループが当時アメリカ第4位のSprintを買収しており、T-Mobileと合併交渉を進めていました。
Sprintと合併した後も筆頭株主はドイツテレコムとなっており、ソフトバンクグループは連結から外れています。
また、固定インターネット回線は提供しておらず、モバイルのみのサービス提供に留まっています。
CenturyLink
社名 | CenturyLink, Inc. |
---|---|
本社 | ルイジアナ州モンロー |
提供回線 | DSL, Fiber |
提供エリア DSL |
アメリカ全土 |
提供エリア Fiber |
アリゾナ州 |
CenturyLinkはアメリカ全土でサービス提供を行っている大手通信会社です。
特にDSLユーザーが多く、利用者ベースでで4930万人いると言われています。
そのほかにもFiberや固定無線アクセスサービスなども提供しています。
XFINITY (Comcast)
社名 | Comcast Corporation |
---|---|
本社 | ペンシルバニア州フィアデルフィア |
提供回線 | Cable |
提供エリア |
カルフォニア州 |
XFINITYは大手通信会社COMCASTが運営するインターネットサービスです。
Cable(ケーブルテレビ)回線が主流となっており、アメリカでは最大手となります。
2002年にAT&Tのケーブルテレビ部門を買収しており、アメリカでもっとも大きなケーブルテレビ会社となりました。
また、日本では大阪のUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)の運営会社を買収したことで、日本でも知名度があります。
Google Fiber (Alphabet)
社名 | Alphabet Inc. |
---|---|
本社 | ペンシルバニア州フィアデルフィア |
提供回線 | Fiber |
提供エリア |
アラバマ州 |
名前の通りGoogleの親会社であるAlphabetが提供している光ファイバーを使ったインターネットサービスです。
2010年に当時のアメリカとしては非常に珍しい最大1Gbpsのサービスとしてスタートしました。
現在、Google Fiberの利用者は200万人をこえています。
ただ、Googleが提供しているだけに知名度はあるものの、提供エリアは非常に狭く、利用できない事が多いでしょう。
また、光ファイバーなのでケーブルの引き込み工事が必要です。