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YahooBB!光が失敗した訳、NURO光は大丈夫?崩れ去るソニー軍団
ソフトバンクはADSL事業で業界トップの座を獲得し大成功を収めました。
日本にブロードバンドブームを引き起こしたのがソフトバンクのYahoo!BB ADSLと言われています。
その後、2004年に新たにFTTH事業(光ファイバー)へも参入し、これもまた大成功するかに思われました。
しかし、サービス提供後、思うように利用者も伸びずに業績が悪化。
翌年には事業を縮小せざるを得ない状況に直面してしまいました。
どうしてYahoo!BB 光はここまで失敗してしまったのでしょうか?
準備不足で大混乱
Yahoo!BB 光は申し込み受付後から、ADSLの時と同様にいくつもの代理店を使い、
大規模な営業活動を開始しました。
これによりかなりの契約者を獲得することが可能となりました。
しかし契約者を獲得したにも関わらず、サービス開始直後のゴタゴタで準備が追いつかず、
すぐには工事を行うことが出来ずに、せっかく獲得した大勢の契約者を長期間に渡り待たせる結果となりました。
酷いケースだと申し込み後半年以上待たされた人もたくさんいるようです。
当然Yahoo!BBの評判はガタ落ちでクレームが殺到する騒ぎとなります。
準備が出来ても、まだまだ待たせる!
準備が整いようやく契約者に工事開始の案内が届けられました。
しかし、ソフトバンクはもともと光ファイバーを所有しておらず、Yahoo!BB光自体もNTTの光ファイバーをレンタルして提供されるサービスでした。
そのため、工事もNTTとソフトバンクの工事で2回行う必要がありました。
当然NTTは自社のサービスであるフレッツ光の工事を優先するためYahoo!BB光の工事は
比較的後回しにされたため、地域によっては工事までに2ヶ月から3ヶ月ほどかかりケースも珍しくありませんでした。
つまり、半年以上待たせた申込者に対して、さらに工事で2ヶ月以上待ってもらうこととなり、申込者の怒りは当然爆発。さらにクレームが殺到することになります。
Yahoo!BBは高い?
Yahoo!BBはフレッツ光などの他のサービスと比べても比較的料金が高額でした。
営業活動である程度の申込者数を獲得していましたが、やはり料金が高額なため、申込者の数は伸び悩んでいました。
当時のフレッツ光東日本エリア戸建てタイプの月額料金がプロバイダや消費税などもすべて込みで6,720円(プロバイダにOCNを選択した場合)だったのに対して、
Yahoo!BB光は税込み7,234円と約500円以上高額な設定となっていました。
Yahoo!BB光はなぜ価格を抑えることが出来なかったのでしょうか?
それは独自の光ファイバーを所有せずNTTの光ファイバーに頼らざる負えなかったがためのやむ負えない選択と言えます。
政府から援助され全国に光ファイバーを敷設してきたNTTは、日本の光ファイバーの9割を所有していると言われています。
そのため、他の事業者がFTTH事業(光ファイバー)を提供しようとする場合、NTTに頼らざる負えない現状があります。
しかし、光ファイバーを借りるためにはレンタル費用が高額となってしまうため、契約者が払う月額料金にも影響が出てしまいます。
そのため、Yahoo!BB光では料金の手ごろな光ファイバーサービスを提供することが出来なかったと言えるでしょう。
Yahoo!BB光 新規申し込み終了
サービス提供開始から5年後の2009年4月、Yahoo!BBは苦渋の決断を下します。
結局はNTTに完全に頼らなければサービスを提供出来なってしまったのです。
他の一般的なプロバイダと同じく、フレッツ光に対応したプロバイダとして Yahoo!BB光 with フレッツの申し込みを始めました。
翌年の2010年3月、2004年から6年に渡って申し込みを受け付けてきたYahoo!BB光も、ついに新規申し込みを終了しました。
失敗はNTTのせい?訴えられたNTT
2011年11月ソフトバンクの子会社でYahoo!BB光の直接の提供会社であるソフトバンクBBはNTT東日本とNTT西日本を被告として、東京地方裁判所に訴訟しました。
NTTにYahoo!BB光の工事を邪魔されたから?そうではありません。
すでに述べたようにNTTは他の事業者のために光ファイバーのレンタルを行っています。
Yahoo!BB光でも光ファイバーをすべてNTTから借りる事でサービス提供を可能にしていました。
しかし、このNTTによる光ファイバーの貸し出しの方法が非合理であり、NTTが市場を独占していると訴えているのです。
つまり、「NTTは独占禁止法に違反している!」と言っている訳です。
NTTの光ファイバー貸し出し方法
NTTの光ファイバーは通常1本の光ファイバーを32人で共有する形を取っています。
まず、NTTのビル内で4分岐され、さらに電柱の上でそれぞれを8分岐するので合計で32分岐となります。
NTTは他事業者に光ファイバーを貸し出す際に、8分岐単位で貸し出しを行っています。
しかし、8分岐単位でレンタルをしても、実際8分岐分全部使える訳ではありません。
8分岐は電柱上で分岐をするためカバーできる範囲が非常に少ないのです。
つまり、狭い地域の中だけで8人の申し込み者を確保できないと8分岐分をすべて使うことが出来ないため、
無駄になってしまいます。
場合によっては8分岐借りても1分岐分しか使われていないことも珍しくありません。
NTTの光ファイバーを借りても8人分をまとめて借りる必要があるため、なかなかコスト削減が難しく、各ユーザーが支払う月額料金が高くなってしまいます。
そこでソフトバンクは8分岐単位ではなく、1分岐単位でレンタルできるように訴えているのです。
そうすれば、必要な分だけ光ファイバーをNTTからレンタル出来るためレンタル料金も安く済み、ユーザーが支払う月額料金も安くすることが出来ます。
しかし、NTT側の主張では1分岐単位の貸し出しをすると他の事業者と8分岐分を共有することになるため、システムの大幅な変更が必要となるとの事です。
そのため、数百億円と言う莫大な資金が必要となってしまうため、現状の変更は難しいと主張しています。
裁判は現在も続いており、まだ判決はだされていません。
NURO光は大丈夫?
NURO光もYahoo!BB光と同じくNTTの光ファイバーを使いサービス提供をしています。
Yahoo!BB光と同じ結果にならないのか?と心配したくなりますね。
NURO光はYahoo!BB光と比べると月額2000円以上も安く使うことが出来ます。
それだけではなく、auひかりやフレッツ光と比べても比較的月額料金が安いため、Yahoo!BB光と比べるとかなり有利と言えるでしょう。
そのため、申し込みが集まらずに申し込み終了になる可能性は極めて低いといえます。
NURO光はNTTのダークファイバー(使われていない光ファイバー)を積極的に使うことにより、
NTTに払うレンタル料を安く抑えています。
また、今まで日本で使われていなかったG-PON技術を採用し高速化。
欧米などではすでに広く普及しているため、開発コストも抑えることが出来たため、
低価格で世界最速光ファイバーを提供出来るようになりました。